2017年06月15日号
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artscapeレビュー

第8回 shiseido art egg:加納俊輔 展「ジェンガと噴水」

2014年02月15日号

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会期:2013/01/10~2014/02/02

資生堂ギャラリー[東京都]

加納が試みる手法やプロセスの先鋭性、それがさらに鋭くなっていることはもちろん興味深いが、天井高のあるギャラリーで彼が得たのは、その表現の自由さだと思う。写真だったものが石にプリント、それがベニヤとなり、尖った形に発展した。小品では彫刻的、オブジェクトとしての感が強かったが、巨大な作品に形成されることで、その様は、まるで自由に描かれたドローイングを見ているかのような印象に。写真が貼られた鋭角の板片が中央の穴を軸に回転しているという構造ものびのびしていて、これを描くための手法だったのではないかと逆に思うほどの躍動感が前面に出ていた。向かいに展示されていた路上に根ざしたスナップ写真作品(「ストリート感」は彼のモチーフでは重要なキーワードだと僕は勝手に思っている)も負けじと巨大化。“静”タイプと思っていた版作品がこんなにも空間を駆け巡る運動を生むとは。

2014/02/02(日)(松永大地)

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