2018年04月15日号
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artscapeレビュー

2016年10月15日号のレビュー/プレビュー

ミラノ

[イタリア、ミラノ]

ミラノへ。10年以上ぶりの訪問だろうか。2015年に万博が開催されたからだと思うが、駅や街がかなりキレイで便利になっている。外からは清潔に見えてしまうが、おそらく何かが消え、排除されたのだろう。愛知万博のときも公園からホームレスが一掃されたように。またある意味でイタリアらしくない現代建築の開発が、このタイミングで急増したようだ。

写真:《ミラノ駅》

2016/09/08(木)(五十嵐太郎)

ガリバルディ駅

[イタリア、ミラノ]

ガリバルディ駅に移動。この周辺は万博前後に現代建築群が増加し、景観が激変している。アメリカ、あるいは日本的とでも言うべきか。しかし、変化前からあったコルソ・コモのギャラリー+カフェ+ショップは、とてもいい雰囲気のリノベーション空間だった。新しい郊外的な未来風景とは対照的である。本の品揃えも多く、倉俣、ソットサスのコーナーを設けたり、Ljubodrag Andricのカッコいい壁写真の展示もあって、特にショップが素晴らしい。コルソ・コモは、こうしたリノベーションを流行させたきっかけになったという。ガエ・アウレンティ広場(彼女の建築はないのだが)からカスティリオーニ通り、アルヴァ・アアルト広場(やはり彼の建築はない)の向こうまで、中央駅からも見えるアメリカ型の高層ビル、隈研吾風、藤本壮介風の建築などが出現し、なんだかスゴイことになっている。まるでSF映画を見ているようだ。

写真:左・右上2枚=《ガリバルディ駅》周辺 右下2枚=コルソ・コモのギャラリー+カフェ+ショップ

2016/09/08(木)(五十嵐太郎)

スカラ座

[イタリア、ミラノ]

スカラ座へ。マリオ・ボッタが増築した部分は、外観からボリュームだけを確認する。従来の観劇空間は、特に変わっていないようだ。「魔笛」を観劇したのだが、バルコニー席の2列目は想像以上に舞台が見えない。下手側の手前しか視界に入らない、とんでもない見切り席である。そもそも現代的な見やすさよりも格式の場としてつくられたから仕方ないのだが、逆に音を集中して聴くことになった。

2016/09/08(木)(五十嵐太郎)

ボスキ・ディ・ステファノ邸美術館

[イタリア、ミラノ]

ボスキ・ディ・ステファノ邸美術館へ。イタリア近代美術の個人コレクターが暮らした集合住宅のワンフロアを美術館として開放したものだ。そのコレクションから1900年代美術館にも寄贈されたように、内容はそのミニ版のようだ。どの部屋もぎっしり作品に囲まれ、フォンタナの部屋はかなりの点数でさまざまなタイプの作品を楽しめる。

写真:左・右上=《ボスキ・ディ・ステファノ邸美術館》 右下=フォンタナの部屋

2016/09/09(金)(五十嵐太郎)

ピエロ・ポルタルッピ《ヴィラ・ネッキ・カンピーリオ》ほか

[イタリア、ミラノ]

《ヴィラ・ネッキ・カンピーリオ》へ。これはピエロ・ポルタルッピが設計した1935年の超豪邸で(予算は無制限の依頼だったらしい)、あちこちにアート作品を展示する。旧朝香宮邸のような感じだ。室内は船のイメージを投影しており、丸窓なども散見される。そして引き戸が多い。モダンと古典と新技術を融合した住宅である。一方、近くの《パラッツォ・コルソ・ヴェネツィア》は、やはりポルタルッピが設計したもので、ややマニエリスムが入った、完全に古典テイストの1930年代建築である。

写真:左・右上=《ヴィラ・ネッキ・カンピーリオ》 右下=《パラッツォ・コルソ・ヴェネツィア》

2016/09/09(金)(五十嵐太郎)

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