artscapeレビュー
illuminated surface 松本高志×西村郁子
2012年10月15日号
会期:2012/09/11~2012/09/16
GALLERY SUZUKI[京都府]
漆を漉すのに用いる薄い和紙に色鉛筆で彩色したものを何層にも重ねた松本高志の作品と、花を撮影した写真にレースの模様を重ねた西村郁子のシルクスクリーンの作品が展示されていた。本展はお互いに感覚的に近しいものを感じて以来、松本と西村が長年温めていたもので、ようやく実現した二人展なのだと聞いた。どちらの作家の作品にも朧げで繊細な印象があるのだが、個性はそれぞれに立っている。ほかの来場者からは、雰囲気が似すぎているいう感想もあったそうだが、それは息の合ったコンビネーションであるがゆえのことでもある。今展では会場の入口のそばにコラボレーション作品もあったのだが、それだけにかえって余計だったのではと思った。また第二回、第三回と続くと面白そう。
2012/09/14(金)(酒井千穂)