artscapeレビュー
クリストとジャンヌ・クロード展
2010年05月15日号
会期:2010/02/13~2010/04/06
21_21デザインサイト[東京都]
昨年11月に亡くなったジャンヌ・クロードの追悼展、とは謳ってないけど、クリスト夫妻と仲のよかった三宅一生さんの尽力で成り立った展覧会であることは間違いない。一生さんとクリストとの接点はもちろん「布」。展示は、ブルガリア時代のクリストのドローイングから、パリでのジャンヌ・クロードとの出会いを経て、初期の梱包作品、《ヴァレー・カーテン》《包まれたポン・ヌフ》《アンブレラ》などの巨大プロジェクト、そして《オーバー・ザ・リバー》などの未実現のプロジェクトまでを紹介している。展覧会ディレクターを務めたのは、昨年末に『クリストとジャンヌ=クロード ライフ=ワークス=プロジェクト』を上梓した柳正彦。展示は本の立体版といった趣で、展覧会を見逃した人はこの本でじっくり味わってほしい。もちろん、本物の作品の持つ非現実的な美しさは本でも展覧会でも伝わらないけどね。
2010/04/02(金)(村田真)
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