artscapeレビュー

トーキョーストーリー

2010年05月15日号

会期:2010/04/07~2010/05/23

トーキョーワンダーサイト渋谷[東京都]

TWS青山のクリエーター・イン・レジデンスに滞在していた6人のアーティストによる作品発表。これがとてもおもしろかった。アバケ(アーティスト名)はホームレスの小屋を建てたり、オリーブの葉をくわえたハトをデザインしたピースと弓矢をデザインしたホープを対峙させたり、ニコラ・ルリーヴルは仮設壁の裏の狭い空間に《細い路地》をインスタレーションしたり、栗林隆は屋台をつくったり、みんなストリート系なのだ。ストリート系をレジデンスさせるとは、都もイキなはからいをしたものだ(知事は知ってるのか?)。唯一オブジェ系のチョン・ジュンホは、木で彫った頭蓋骨を金のバラの花で囲むという秀作を出品。ついでに「ナイキ化」で揺れる宮下公園に行って、アバケの野外作品を鑑賞。充実した展示であった。

2010/04/30(金)(村田真)

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