2020年07月01日号
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artscapeレビュー

伊藤若冲 特別展「百花若冲繚乱」

2010年05月15日号

会期:2010/03/19~2010/06/13

金刀比羅宮[香川県]

一昨年4月から京都国立博物館 文化財保存修理所にて修復作業が行なわれていた奥書院「上段の間」(通常は非公開)の伊藤若冲筆《花丸図》が、昨年8月に修復完了、特別公開されている。数年前の公開の際にも足を運んだのだが、この機会に再び訪れた。当然だが《花丸図》の前に立ってみても、どこがどのように修復されたのかはわからない。前回はとにかく花図鑑を拡げたようなその美しさに見とれた記憶があるのだが、あわせて公開された《燕五羽》もじっくりと見ていると、改めて若冲の観察眼と偏執的な視線がうかがえてその人物像の想像もまた楽しい。第二会場の高橋由一館には修復前と修復後の《花丸図》を比較した資料の展示もあった。比較してみると、蘇った色彩や特に大きな修復がされた箇所もよく解る。もしかしたら先にこちらの展示を見たほうがよかったのかも知れない?! 少し後悔にも似た気分だったが、やはり見に行ってよかった。

2010/04/04(日)(酒井千穂)

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