2020年04月01日号
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artscapeレビュー

2015年04月15日号のレビュー/プレビュー

第7回恵比寿映像祭《最初にカケスがやってくる》

会期:2015/02/27~2015/03/08

ザ・ガーデンホール、日仏会館ホール・ギャラリー[東京都]

第7回恵比寿映像祭へ。日仏会館ホールでは、ホンマタカシのTRAILSシリーズの、映像インスタレーション《最初にカケスがやってくる》を見ていると、突発的にコンタクトゴンゾの激しい武闘的なパフォーマンスが重なり合う。クララ・イアンニは、ブラジリアの細部イメージと事件の映像作品である。オフサイト展示で、瀬田なつきによる黄金町や恵比寿の短編映像をめぐりながら、ザ・ガーデンホールへと移動する。3階はスズキユウリ、アルトハメル、ダンカン・キャンベル、山口典子、堀尾寛太、佐々木友輔、久野ギルらの展示である。そして4階は、中谷芙二子、かわなかのぶひろら、ビデオひろばのメンバーによる歴史的な作品を紹介していた。

写真:オフサイト展示

2015/03/08(日)(五十嵐太郎)

第7回恵比寿映像祭『極地征服』『ワールドフェア』『ストーリーテラー』

会期:2015/02/27~2015/03/08

ザ・ガーデンホール[東京都]

スクリーニング上映の「懐かしい未来」では、メリエスの『極地征服』(1912)と万博アニメのフライシャー『ワールドフェア』(1938)が面白い。わざわざ100年前の作品をいま見るだけあって、いずれもCGや特撮に見慣れたわれわれにとっても十分な強さがある。逆にいまある作品で一世紀後に見るのは一体何になるだろうか。ニコラ・プロヴォストの『ストーリーテラー』は、あいちトリエンナーレ2013とは違うタイプの作品で、ラスベガスの夜景を鏡面のように二重化するシンプルな加工を加えただけで、異世界の感覚を生み出す。自然がない、究極の人工的な景観だけでつくられた都市だからこそ可能な万華鏡のような効果である。

2015/03/08(日)(五十嵐太郎)

第7回恵比寿映像祭『エリオ・オイチシーカ──マージナルな英雄』

会期:2015/02/27~2015/03/08

日仏会館ホール・ギャラリー[東京都]

上映プログラムでは、セザール・オイチシーカ・フィーリョの『エリオ・オイチシーカ──マージナルな英雄』を見る。トロピカリズモ運動に連なるアーティストのドキュメンタリーだが、いわゆる丁寧な説明というより映像モンタージュ的な作品だった。ブラジルにとって歴史的な現代美術家、オイチシーカによる着衣するアートのパランゴレや空間インスタレーションの動きの様子を見ることができたのが、収穫である。

2015/03/08(日)(五十嵐太郎)

石川直樹+奈良美智「ここより北へ」

会期:2015/01/25~2015/05/10

ワタリウム美術館[東京都]

石川直樹と奈良美智という組み合わせは案外悪くないかもしれない。世界の辺境を旅してきた写真家と、イノセントな作風で知られる画家は、偶然の機会から2014年夏に青森(下北半島、津軽半島)、北海道(函館、札幌、知床半島、斜里、ウトロ)、サハリン(ユジノサハリンスク、ノグリキ、ポロナイスク、ドリンスク、コルサコフなど)を一緒に旅することになった。今回の展示の中心になっているのは、その時に両者によって撮影された写真群である。石川の眼差しののびやかさ(見方によってはゆるさ)、奈良の写真の端正な画面構成の取り合わせが絶妙なのだが、それ以上に、旅の副産物というべき彼らの備品、地図、蔵書、奈良がコレクションしたレコード類などが展示されている、3Fの「二人の原点」のスペースがなかなかよかった。
もともと石川も奈良も、その作品は無菌状態で頭のなかから湧き出てきたのではなく、彼らの実生活やこれまで過ごしてきた環境のなかから育っていったものなのではないかと思う。むしろ、そういうバックグラウンドの部分に伸び広がっていくような展示のあり方が、面白い効果を生んでいた。ワタリウム美術館のそれほど大きくない空間(しかも2F、3F、4Fに分割されている)だと、まだ物足りなさが残るが、二人とも、こういう展示形態の方がのびのびと自分の作品世界を展開できそうな気がする。展覧会にあわせて制作された、タブロイド判の新聞のような形態のカタログも、500円(+税)という破格の値段も含めて、親しみやすいいい味わいを出していた。

2015/03/08(日)(飯沢耕太郎)

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JIA東北住宅大賞2014 第2次審査《家カフェBio/遊佐の家》

会期:2015/03/09~2015/03/11

[山形県]

今年もJIA東北住宅大賞の審査が始まる。鳥海山の麓にて、渋谷達郎が設計した《家カフェBio/遊佐》の家を訪れる。企業の研修施設を住まい兼自然食のカフェにリノベーションしたもの。家型の外観は変えず、ワンルームだった1階を個室群に、寝室群だった2階を山と海を望むカフェに変更している。強風や眺めなどの環境が家に反映する。

2015/03/09(月)(五十嵐太郎)

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