2020年07月01日号
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artscapeレビュー

おとなが学び合うこどもの声&フォーラム「研修バスツアー──メリーゴーランド(三重県四日市)へ行こう」事前勉強会

2012年02月15日号

会期:2012/01/22

中之島4117[大阪府]

国立国際美術館のすぐ近くで、アーティストや、アートNPO、市民のためのアートインフォメーション&サポートセンターとして活動している施設「中之島4117」。アートにまつわる講座や子どものためのワークショップなど、さまざまなプログラムを実施している。そのひとつに、月に一度、子どもやアートについて参加者が自由に情報や意見を交換し合う「おしゃべり会」を開いている「こどもとアートとその周辺のためのプロジェクト「RACOA(らこあ)」というプログラムがある。この関連企画で、四日市市にある子どもの本専門店「メリーゴーランド」を訪問するという研修バスツアーがあり、私も申し込んだ。とてもユニークな書店だと聞いたことがあり、以前から興味があったのだ。この日は、ツアーの参加者の事前勉強会が「中之島4117」で行なわれて出席。勉強会といっても、それぞれが自己紹介をしたあと、「メリーゴーランド」のオーナーである増田喜昭さんの著作より抜粋されたテキストを皆で順番に読み回していくというものなのだが、これがなんとも良い時間になった。本には「メリーゴーランド」に関することのみならず、店舗の2階で行なわれている「あそびじゅつ(遊美術)」という子どもの造形ワークショップのこと、町の人たちや学校を介しての子どもたちとの交流エピソードなど、増田さんのこれまでの活動が数々記されていたのだが、それがどれも魅力的な内容で想像が掻き立てられていく。文章そのものの説得力も凄いのだが、すべて読み終える頃には、この勉強会の場もすっかり和やかなムードになっていた。なにかコメントしたい!というイキイキした表情の人たちによってその後の話も弾む。学生から60代の方まで、年令も職業もさまざまな方が出席していたのだが、この勉強会がなかったならば、翌週のバスツアーの雰囲気も違っていただろう。じつを言うとはじめは事前勉強会なんて面倒くさい、と思いながら出向いたのだが(すみません)、RACOAのスタッフに感謝。

2012/01/22(日)(酒井千穂)

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