2020年07月01日号
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artscapeレビュー

パパ・タラフマラ「SHIP IN A VIEW」

2012年02月15日号

会期:2012/01/27~2012/01/29

THEATRE1010[東京都]

北千住にて、パパ・タラフマラの公演「SHIP IN A VIEW」を見る。駅前では、解散するということで、解散反対のポスターを持った人もいた。ほとんど予備知識がないまま鑑賞を始めたのだが、意味のわかる言葉を初めて聞くのは、開演しておよそ30分後である。かといって、海辺の街で具体的な物語がドライブするわけではなく、激しい身体運動と前衛音楽による、適度な抽象表現が観衆の記憶を刺激し、引喩の場を生む。集団による、異なる時間が同時存在するようなポリフォニー的なコレオグラフィーも迫力があった。最初から最後まで、一瞬も緊張が途切れることがない舞台である。解散ということで刊行された『ロング・グッドバイ』(青弓社)を読むと、その背景のひとつとして、日本における芸術活動支援の推移と問題にも触れられており、興味深い。また改めてアートとのコラボレーションが多いことがわかる。ヤノベケンジ、会田誠、インゴ・ギュンターなど。なるほど、以前、彼らのにぎやかな「パンク・ドンキホーテ」を見たときは、舞台美術がトラフだった。家型がどんどん崩れ、解体し、パズルのように変形し、最後は妻面も逆さになるという舞台である。

2012/01/28(土)(五十嵐太郎)

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