artscapeレビュー
藤原京子 展「Gate──門」
2014年08月15日号
会期:2014/06/25~2014/07/13
岩崎ミュージアム[神奈川県]
港の見える丘公園の近くにある岩崎ミュージアムでの個展。照明を落とした暗いギャラリーに、鉄柵みたいなものを段違いに配しているのだが、近づいて見ると鉄柵には割れたガラスが貼りついている。素材だけだと「もの派」みたいだが、もの派がモノの表面からホコリ(意味や物語性)を排除しようとしたとすれば、彼女は逆にモノの組み合わせや照明などで物語らせようとする。なにを物語らせるのかわからないけど、意味深なんだな。いってみれば舞台装置。そう、舞台装置というのは役者が登場すれば意味を放つけど、それだけでは自律できない。作品が役者を待つんじゃなく、作品が主役にならなくちゃ。
2014/07/01(火)(村田真)
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