2019年07月15日号
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artscapeレビュー

戦後日本住宅伝説ー挑発する家・内省する家

2014年08月15日号

会期:2014/07/05~2014/08/31

埼玉県立近代美術館[埼玉県]

埼玉県立近代美術館にて、筆者が監修で関わった「戦後日本住宅伝説」展が無事スタートする。館長の建畠晢氏が、だいぶ前からやりたいと語っていた念願の企画であり、ついに実現した。おそらく「公立」の「美術館」で、これだけの規模の住宅展は、しばらくなかったであろう。しかも丹下健三から安藤忠雄、伊東豊雄まで、1950~70年代の黄金期に焦点をあてたものは初めてだから、貴重な機会と言える。北海道、東北、関東、東海、沖縄の各大学の研究室で制作した1/30と1/50の住宅模型(各作品の大きさを比較できる)、オリジナルの図面のほか、大きく写真を伸ばしたタピスリーや《塔の家》の1/1プランによって、空間を体感できる仕かけを設けた。また黒川紀章による《中銀カプセルタワー》のカプセルの実物が、美術館のある公園内にすでに移築されている。各住宅の映像資料(昔のドキュメントや撮り下ろしなど)もあり、それを全部鑑賞すると、かなり時間がかかるだろう。埼玉の後は、広島現代美術館(10/04~12/07)、松本市美術館(2015/04/18~06/07)、八王子市夢美術館(2015/06~2015/07)に巡回する予定。


展示風景 黒川紀章《中銀カプセルタワー》のカプセルの実物


展示風景 東孝光《塔の家》の1/1プラン


展示風景 毛綱毅曠《反住器》のパネル

2014/07/05(土)(五十嵐太郎)

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