2019年11月01日号
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artscapeレビュー

第18回 文化庁メディア芸術祭

2015年03月15日号

会期:2015/02/04~2015/02/15

国立新美術館[東京都]

21世紀の文展、とは謳ってないけど、まあそんな感じ。コンテンツは新しいのに、それを受け入れる枠組みが古い。だからこんなところで受賞したりすると、最先端の作品もダサく見えてしまう。いい例が、アート部門で優秀賞を取った坂本龍一/真鍋大度の《センシング・ストリームズ》だ。むしろここではダサい作品のほうが本領を発揮する。たとえばアート部門のEmilio Vavarella《THE CAPCHA PROJECT》。解説によれば「ウェブサイト上でスパム防止に用いられるキャプチャコードを、中国人画家がキャンバスに模写し」たもの。ようするにウェブ上の記号を模写専門の中国人画家にコピーさせた絵で、制作費と売り上げはVavarellaと中国人で折半する契約まで交わしてるという。ダサおもろいわ。もうひとつ、エンターテインメント部門で優秀賞を受賞した下浜臨太郎/西村斉輝/若岡伸也の《のらもじ発見プロジェクト》。商店の看板などで見かける独特の(つまりダサダサの)文字を「のらもじ」と命名し、その形状を分析してコンピュータでフォントを制作、ウェブサイトからダウンロードして使用できるようにした。「タイポグラフィにおける民藝運動」だという。半分笑えるが、フォントの使用料を文字の持ち主に還元するなど、ちょっと優等生的でもある。ところで、キャプションやカタログを見て疑問に思ったのは、外国人の名前と作品名がすべてアルファベット表記になってること。いっそ日本人名も解説もすべてアルファベットにするならまだしも、部分的にアルファベットが使われると読みにくいことこのうえない。タイトルは無理に和訳することはないけど、東欧など人名の読み方がわからない地域もあるから、ダサくてもカタカナ表記するべきではないか。たとえば、エミリオ・ヴァヴァレッラ《キャプチャ・プロジェクト》みたいに。韓国人は別にハングル表記じゃないし。

2015/02/03(火)(村田真)

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