2019年09月15日号
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artscapeレビュー

中谷ミチコ展/漕ぐ、彫刻

2015年03月15日号

会期:2015/01/22~2015/03/15

横浜市民ギャラリーあざみ野エントランスロビー[神奈川県]

エントランスロビーのショーケースのなかに1点、中谷ミチコの作品が置かれている。長さ1メートルくらいの舟のかたちをした白い彫刻だが、舟本体がなく、その表面にへばりついた人や動物だけが残ったような、あるいは舟に施されたレリーフだけを切り離したような感じ。かつてクリストや赤瀬川原平が試みた梱包芸術において、あるモノを布で覆い隠すことによって逆にその形状からモノの正体を浮かび上がらせたように、中谷は人や動物のかたちづくる中空の形状から舟の不在を意識させる。その舟はやっぱりノアの方舟でしょうね。だとすれば、いまこそノアの方舟の教訓を思い出せというメッセージなのか。まあそこまで意味づけするとクサイけど。

2015/02/19(木)(村田真)

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