2019年09月15日号
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artscapeレビュー

黄金町通路:記録

2015年03月15日号

会期:2015/02/07~2015/03/22

高架下スタジオ・サイトAギャラリー[神奈川県]

黄金町にmujikoboを構える倉田拓朴と、昨年黄金町バザールに参加するため滞在・制作していたフィリピンのポール・モンドックの2人展。ふたりともモノクロ写真で(モンドックは数点カラーが混じってる)、倉谷は黄金町の住人のポートレートを撮り続け、モンドックは横浜を歩き回って風景をスナップしている。倉谷が定点観測とするなら、モンドックは遊歩観測だ。作品も倉谷が選び抜いた大判のポートレートをドンと展示しているのに対し、モンドックはその隙間を埋めるようにスナップ写真を並べている。質より量か、量より質か。この対照的なふたりが出会う瞬間があった。倉谷が黄金町で屋外撮影している場面を、たまたま通りかかったモンドックが撮影したのだ。そのとき撮った2点の写真がこの展覧会の白眉であると同時に、黄金町の目指す方向性を暗示しているように思えた。

2015/02/17(火)(村田真)

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