artscapeレビュー

青木千絵 展──URUSHI BODY

2011年02月15日号

会期:2011/01/07~2011/01/28

INAXギャラリー2[東京都]

黒光りする漆塗りのスタイロフォームから女性の下半身がニョッと出ている。床置きもあれば、天井から吊るされてる(足が床スレスレで着いてない)のもある。こういうのはとまどうなあ。別に下半身にとまどうんじゃなくて、奇妙な形態を見せたいのか、それとも漆の質感を見せたいのか、つまるところ彫刻なのか漆芸なのかがよくわからないのだ。そんなのどっちでもいいという見方もあるが、しかし彫刻を志向しつつ漆の質感にも頼ってる的なあやふやさが感じられ、どうにも歯がゆいのだ。はたして両者はアウフヘーベンされるのだろうか。

2011/01/24(月)(村田真)

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