artscapeレビュー
2015年09月15日号のレビュー/プレビュー
村野藤吾《八幡市民会館》ほか
CCA建築ワークショップ2015
会期:2015/08/29~2015/08/31
現代美術センターCCA北九州[福岡県]
午後から現代美術センターCCA北九州の建築ワークショップ2015の講評とトークに参加した。大阪市立大宮本佳明研、神奈川大曽我部研、日本工業大小川次郎研の学生らが、村野建築を軸にしながら、八幡駅前と接続するエリアについて提案を行なう。道路を新築される病院までの活発なロビーと見立て、駅からのビュー、図書館の保存などが主旨だった。その後、僕があいちトリエンナーレ2013の作品を紹介しながら、「建築/アート/リノベーション」のレクチャーを行ない、続いて、宮本の司会により、倉方俊輔、笠原一人を交えた村野藤吾の市民会館のリノベーションの可能性をめぐるトークだった。アートの場に変えるならば、構造補強にもなるコミッションワークができると面白いかもしれない。
2015/08/31(月)(五十嵐太郎)
カタログ&ブックス│2015年09月
ディン・Q・レ展:明日への記憶
森美術館で2015年7月25日から開催中の気鋭のベトナム人アーティストのアジア初個展のカタログ。ベトナム戦争終結から40年、公式の歴史からは隠された個人の記憶からあらたな歴史を再編成する。
好きなことはやらずにはいられない 吉阪隆正との対話
吉阪隆正はル・コルビュジエの日本人弟子3人のうちの一人であり、ヴェネチア・ビエンナーレ日本館、大学セミナー・ハウス、呉羽中学校など、モダニズムに収まりきらない数々の特異な建築を設計している。また建築家としてだけでなく、教育者として、思想家としても多くの言葉を残した。遺志を引き継ぐ建築家たちによる「吉阪隆正集」(勁草書房、1985〜86年)に収められた言葉とダイアグラム、スケッチのアンソロジー。
現代建築家コンセプト・シリーズ20 安東陽子|テキスタイル・空間・建築
テキスタイルデザイナー・コーディネーター安東陽子の初となる作品集。本書では、「空間」「光」「関係」「かたち」といったテキスタイルを取りまく要素から作品がつくられていく様を、美しい写真とともに紹介。[出版社サイトより]
デッドエンド・モダニズム
いま私たちが直面しているのは、超資本主義的な状況のなか、都市や建築が崩壊していくさまであると建築家・岸和郎は言う。本書では、近代社会が保持してきた価値観が揺らぐ現在、建築はいかに存在価値を持ちうるのかを考える。[出版社サイトより]
日記のなかの建築家たち
雑誌『a+u』の初代編集長であった中村敏男が1953年から刊行時点の2015年現在まで書き続けている日記を下敷きとした回想録。日記には某日の某人が、夜会の席でつけていたネクタイの色まで記されている。私たちは20世紀後半の幾人もの建築家、建築史家たち、そして遺された人々の等身大の動きを知ることができるだろう。[出版社サイトより]
Under 35 Architects exhibition 2015 OPERATION BOOK
今年6回目を迎える「Under 35 Architects exhibition」の図録。
KIITO ドキュメントブック 2014
デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)の2014年度の活動記録。
2015/10/15(木)(artscape編集部)