artscapeレビュー
東日本大震災:南相馬市
2011年07月15日号
会期:2011/06/02
[福島県]
はりゅうウッドスタジオの芳賀沼さんから依頼された、仮設住宅地での集会所のプロジェクトの敷地を見学するために、研究室の吉川彰布くん、村越怜くんとともに、南相馬市を訪れる。津波に襲われ、水平になった風景が、小高い丘を挟みながら断続的に出現する様子は、岩手のリアス式海岸や仙台の平野とは違う。研究室の石井くんの実家は無事だったらしいが、その近郊は壊滅的な被害だった。その後、原発事故の立ち入り禁止区域ぎりぎりまで南下すると、本当に人影がなくなる。原発からの距離によって見えない境界線が引かれていた。
2011/06/02(木)(五十嵐太郎)