artscapeレビュー
福村真美 展
2011年07月15日号
会期:2011/06/21~2011/07/03
ギャラリーモーニング[京都府]
福村真美の新作展。断片的な記憶が呼び覚まされるような、既視感のある日常の風景や水辺の光景を描いた以前の作品が印象的だったが、今展には一部、夢の世界のような幻想的な光景を描いた作品や、明らかに日本ではない森や砂浜の風景を描いたものがあった。聞くと海外の雑誌の掲載写真を元に描いたのだという。色や構図のせいもあるのか、過去の作品と比べるとそれらは福村の個性や世界観を示すようなインパクトには欠ける気がしたが、いつも制作への新しい挑戦がうかがえる彼女の個展自体がおもしろい。次回の展開が楽しみだ。
2011/06/26(日)(酒井千穂)