artscapeレビュー
東日本大震災:東松島市・石巻
2011年07月15日号
会期:2011/06/04
[宮城県]
電車が通じないため、バスに乗って、矢本/東松島のエリアを訪れた。45号線を越えて少しすると、風景が変わりはじめる。たとえ昼でも、濃霧のなかで、見渡す限り誰もいない、ガレキだらけの耕作地のあぜ道を歩くのは怖い体験である。淀川大橋を渡ろうとしたら、途中でばっさりと切断されていた。仕方なく、大きく迂回して、震災後、三度目の石巻へ。北上運河を越え、中屋敷から東の工業港背後の住宅地や、海辺の南浜町や門脇町はいまだにガレキが片付いていない。もっとも、中央や立町の商店街は、ささやかながら再開し、復興の兆しが見えていた。
2011/06/04(土)(五十嵐太郎)