2022年10月01日号
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artscapeレビュー

鈴木理恵 展

2011年07月15日号

会期:2011/06/21~2011/06/26

アートスペース虹[京都府]

ギャラリーのガラス戸を開けると左右の壁面に2枚ずつ、白一色だけの画面の作品がかかっていた。タイトル表を見ると《シーチングの上にボローニャ石膏》《シーチングの上に二水石膏》《麻布の上に二水石膏》《麻布の上にボローニャ石膏》とある。絵画に携わる人や知識のある人ならすぐにわかるのだろうが、これらは伝統的な技法を用いたいわゆる“下地”だった。石膏を幾重にも塗り研磨しているため、画面の表面はどれもつやつやしているのだが、それぞれの質感や特徴の違いはよくわかる。また、ギャラリーに射し込む光の状態や見る角度によって、白い色が微妙に変化して見えるのが美しい。この展示を作品と言っていいのかわからないが、初めて見た私にはそれらが神秘的にも思われて、新鮮な感動があった。

2011/06/26(日)(酒井千穂)

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