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江戸東京博物館開館20周年記念特別展「日本橋 描かれたランドマークの400年」
2012年08月15日号
会期:2012/05/26~2012/07/16
江戸東京博物館 1階企画展示室[東京都]
江戸東京博物館にて開催中の「日本橋 描かれたランドマークの400年」展を見ると、江戸時代から、日本橋の界隈は本当にさまざまな絵図で登場しており、重要なランドマークだったことがよくわかる。そのなかでも対象に超接近する歌川広重の構図がもっとも大胆で前衛的だ。展示の内容は、近代以降も続くが、やはり首都高が上にかかる時代で終わっている。とはいえ、かつての美しい景観を創る会のような、首都高速を破壊すれば、古き美しい江戸の情緒が甦るといったイデオロギーはなく(そもそも現在の日本橋は江戸時代の木造の橋を壊した後につくられたもの)、その良し悪しについては中立的な立場をとっていたことは興味深い。
2012/07/01(日)(五十嵐太郎)
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