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大エルミタージュ美術館展 オールドマスター 西洋絵画の巨匠たち

2017年04月15日号

会期:2017/03/18~2017/06/18

森アーツセンターギャラリー[東京都]

超一流は少ないけど、一流はけっこう来ている。ホントホルストの生々しい対作品《陽気なヴァイオリン弾き》と《陽気なリュート弾き》、メツーの意味深な《医師の訪問》、ヨルダーンスの過剰すぎる《クレオパトラの饗宴》、テニールス2世の謎めいた《厨房》、フラゴナールとジェラールのちょっとエッチな《盗まれた接吻》、廃墟おたくロベールの《運河のある建築風景》と《ドーリス式神殿の廃墟》、おなじみクラーナハの《林檎の木の下の聖母子》など、物語性があって楽しげで明晰な絵画が多い。それに、なんかずいぶん見やすいなあと思ったら、画面にガラスの張られていない作品が多いことに気づく。ざっと数えると、ガラスの張られている作品は、85点中13点だけ。8割以上はわずらわしいガラスなしで見られるのだ。エルミタージュ美術館の英断、というより窮状がしのばれる。

2017/03/17(金)(村田真)

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