artscapeレビュー
岸本和彦/(有)acaa建築研究所《余白の杜》
2017年04月15日号
[岩手県]
岩手の北上にて、岸本和彦による《余白の杜》を見学した。全体のヴォリュームを分解し、それぞれの隅をかき取り、斜めにつながる空間の単位を連結していく興味深い構成を持つ。また、これらの小さな平家群によって、2つの中庭を囲む。その結果、大きいのか小さいのかがわからない、不思議な距離感の空間が生じていた。つくりすぎという意見も出そうで、好みが分かれるところだが、破綻なく演出しきった感はお見事である。
2017/03/04(土)(五十嵐太郎)