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VOCA展2017 現代美術の展望─新しい平面の作家たち

2017年04月15日号

会期:2017/03/11~2017/03/30

上野の森美術館[東京都]

ネット上でディスられていたVOCA展2017へ。実際に訪れると、作品はそれほど悪いものではなく、むしろそれぞれの評価にあたって、緊張感を伴った言説が構築されなかったことがまずかったのかもしれない。例えば、建築のコンペと同様、公開審査をやるとよいのでは。VOCA賞の幸田千依は、コンピュータで見る小さい画像ではわからないが、実物の巨大なサイズで見ると、日常の視界のズレがじわじわ伝わる。興味を持ったのは、佳作賞の村上華子の《ANTICAMERA(OF THE EYE)》。アナログな題材と手法により、時間をとらえ、表象の限界を触るようなセンスがよい作品。なお、名古屋のアーツチャレンジ2016の審査で選んでいた作家が2人(照沼敦朗と高松明日香)入っており、活躍していた。

2017/03/12(日)(五十嵐太郎)

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