artscapeレビュー
《バルセロナ・パヴィリオン》
2017年04月15日号
[スペイン]
ミースの《バルセロナ・パヴィリオン》をお昼と日没前の二度、見学した。結局、別の日にも午後に訪問したので、合計三度、異なる時間帯を体験したことになるが、一見、即物的なモノでつくられたシンプルな構成だけど、ガラス、石、水、風、緑などによって、驚くほど複雑なリフレクションの現象が起き、時間と共に変化し、訪れるごとに発見が増え、虚像が何重にも出現する幽霊みたいな建築である。実際、再建されているので、一度死んだ建築だが。
写真:左上3枚=12時、左下2枚、右上1枚=16時、右下3枚=19時
2017/03/29(水)(五十嵐太郎)