2019年08月01日号
次回9月2日更新予定

artscapeレビュー

第95回記念二科展

2010年10月15日号

会期:2010/09/01~2010/09/13

国立新美術館[東京都]

初日の開館まもない時間に行ってみる。二科展は1階から3階までのレンタルスペースを独占するが、会員は1階の入口近く、会友は1、2階を占め、残りの入選者は余った場所に2段掛けでつめこまれている。入ってすぐ、1枚の絵の前に椅子が置かれ、おじいちゃんが座ってる。最長老で理事長の織田廣喜だ。なんと二科会が結成された年と同じ1914年生まれの96歳。70年前に二科展に初入選し、60年前に会員に推挙されたという「生きる歴史」。関係者があいさつし、写真を撮っていく。まるでパンダ。会場をざっとひとめぐりしてみるが、迷路のように迷ってしまう。会場構成に難があるというより、どれもこれも似たような作品ばかりなので方向感覚が狂うのだ。日の丸を描いてるやつがいたが、なんと総理大臣賞を受賞している。工藤静香は特選だ。どうやら絵の良し悪しと賞とはなんの関係もないらしい。たとえば吉井愛のように「現代アート」と呼んでもいいような作品も何点かあったが、絵画だけで約千点もの入選作品の99パーセント以上は迷路を構成する壁でしかなかった。

2010/09/01(水)(村田真)

2010年10月15日号の
artscapeレビュー

文字の大きさ