2020年08月01日号
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artscapeレビュー

没後120年 ゴッホ展

2010年10月15日号

会期:2010/01001~2010/12/20

国立新美術館[東京都]

日本ではドクメンタ並みに約5年に一度の割合で開かれてきたゴッホ展。今回は没後120年ということで、「こうして私はゴッホになった」とのサブタイトルもつけられている。展示を見ていくと急に絵がうまくなったなあと思う瞬間があるのだが、それはゴッホじゃなくて、彼が模写したり彼に影響を与えたりしたミレーとかファンタン=ラトゥールだったりして、なるほどこうした画家たちのこんな作品に感化されて彼は「ゴッホ」になったのかと納得した次第。とりわけアントン・モーヴとかファン・ラッパルトとかモンティセリといったゴッホが敬愛していた(が、ゴッホの伝記以外ではあまり名前を聞かない)画家たちの作品に触れることができて、ゴッホ作品により近づけたように思う。ところで今回、出品作の目玉でもある《アルルの寝室》を原寸大で再現しているが、これは森村泰昌からの「逆輸入」だろうか。おもしろいけどあまり意味あることとは思えない。出品はファン・ゴッホ美術館とクレラー・ミュラー美術館がほぼ半々だが、後者の額縁は着色してない木の比較的シンプルなデザインに統一してあるのですぐわかる。

2010/09/30(木)(村田真)

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