2022年08月01日号
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artscapeレビュー

第13回TEPCOインターカレッジデザイン選手権 公開審査会

2010年01月15日号

会期:2009/12/20

建築会館[東京都]

「ジェンダーを考える家」というテーマでの学生アイディアコンペの公開審査会。盛り上がり、最後の瞬間までどの作品が最優秀になるのか分からない審査だった。審査員は、青木淳、西沢立衛、永山祐子、草山丈太、五十嵐太郎(兼ナビゲーター)の5人。応募総数288点のうち、一次審査を通過した10組によるプレゼンと審査。今回は特に同じ学校でチームを組まなければならないという原則があったらしく、個人の勝負というより学校対抗のチーム戦でもあった。最終段階で4作品に絞られた。14の開口部を持ったボックス内部が同性の性も意識させる阿部妙子案(武蔵野美術大学)、ベッドの下の隠れた空間を表に出す高橋卓他案(東京理科大学)、都市のなかの巨大な二重壁の内側が漂白されてジェンダーから開放する馬場隆行他案(京都工芸繊維大学)、迷宮的な壁が他者のジェンダー的な存在を浮かび上がらせる蔵本恭之他案(広島工業大学大学院)である。どれが最優秀になってもおかしくなかった流れであったが、阿部案がその中で選ばれたのは、建築的な空間の可能性をもっとも感じさせたところと、一次審査からの進歩が大きかったことが大きな決め手になったようだ。審査員からは的確で鋭いコメントが続出し、長時間のイベントとして非常に刺激的だった。

2009/12/20(日)(松田達)

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