artscapeレビュー

正延正俊─1960年代を中心に─

2010年01月15日号

会期:2010/01/16~2010/02/20

ギャラリーヤマグチクンストバウ[大阪府]

正延正俊(1911~1995)は具体美術協会結成に関わった作家で、すべての「具体展」(第1回/1955~第21回/1968)に参加した稀有な存在である。具体メンバーの多くがアクションペインティングやパフォーマンス等の実験的作風に傾斜していくなか、彼は一貫してペインティングにこだわり続けた。それゆえという訳でもなかろうが、現在では知る人ぞ知る存在になってしまった。本展はそんな正延の再評価を試みるもの。芦屋市立美術博物館学芸員の加藤瑞穂をキュレーターに起用し、1960年代の作品を中心に主要作品を紹介。彼の大規模な個展としては実に45年ぶりの開催となる。

2009/12/31(木)(小吹隆文)

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