artscapeレビュー
colors lecture series 一番町建築夜話 ikken’ya vol.2 山梨和彦
2011年03月15日号
会期:2011/02/25
東北工業大学 一番町ロビー4Fホール[宮城県]
まず最初に15年におよぶ東北工業大学の学生団体colorsの活動紹介を行ない、その後に日建設計の山梨知彦の講演が続く。木材会館やホキ美術館を案内していただいたことはあったが、レクチャーを聞いたのは初めて。彼が追求するのは、熱、音、光などの諸要素をすべてヴィジュアル化し、設計の手続きに組み込む、超視覚化主義だ。それはコンピュータの導入によって、変わった形態(フランク・ゲーリーやザハ・ハディドなど)の構造を実現する以外の可能性を大きく拡張する試みでもある。日建設計では、泉ガーデン、京都迎賓館、大阪弁護士会館、京都の東本願寺修復など、山梨以外にも意欲的なプロジェクトを展開しているが、とりわけ山梨のチームは現代的な感覚をもつ。
2011/02/25(金)(五十嵐太郎)