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「倉俣史朗とエットレ・ソットサス」展

2011年03月15日号

会期:2011/02/02~2011/05/08

21_21 DESIGN SIGHT[東京都]

ポストモダンのデザインによって世界を驚かせたエットレ・ソットサスのメンフィス・プロジェクトに倉俣史朗が参加した1981年を起点とし、両者の親交と作品をたどる展覧会。もっとも、実質的には倉俣を再評価するための企画と言ってよいだろう。倉俣の《トワイライト・タイム》(1985年)の脚は、伊東豊雄のせんだいメディアテークのチューブを予見していたなど、いかに時代を先駆けていたかを検証できる。彼の軽さや透明感、あるいは無重力への志向は、直接的には妹島和世、隔世遺伝的には石上純也や中村竜治を含むゼロ年代の建築家にまで影響を与えていたと考えられるではないか。

2011/02/27(日)(五十嵐太郎)

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