artscapeレビュー
菅野由美子 展
2011年03月15日号
会期:2011/02/07~2011/02/26
ギャルリー東京ユマニテ[東京都]
身近にある壷や皿などの器をていねいに描いた絵画の発表も3回目。パンフレットに載っている作者のコメントをぼくなりに意訳すると、器は本来そこになにかを盛るべき道具だが、器自身が自己の存在を主張するためには空っぽでなければならない。つまり空っぽこそが器というものの特質であり、だから器を描くということは空洞を描くことにほかならない……。なにか作者の心も埋めがたい空洞を抱えているのだろうか、とよけいな心配。
2011/02/18(金)(村田真)