2021年04月15日号
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artscapeレビュー

長沢芦雪──奇は新なり

2011年04月15日号

会期:2011/03/12~2011/06/05

MIHO MUSEUM[滋賀県]

円山応挙(1733-1795)に学び、江戸時代後期に活躍した長沢芦雪の初期から晩年までの作品約110点を展示した大規模な展覧会。応挙の画風を踏襲したものから、徐々に奇抜で斬新な表現や技法を繰り広げていくそのバラエティ豊かな作品群の見応えもさることながら、なにより芦雪の尽きないチャレンジ精神、ものごとへの好奇心、弛まぬ創作意欲と遊び心が全体を通してあきれるほどに感じられるのが素晴らしい。代表作として知られる《虎図襖》(和歌山・無量寺蔵)、《白象黒牛図屏風》(エツコ&ジョウ・プライスコレクション)などをはじめとする動物のいきいきとした描写、ダイナミックな構図、そのインパクトとは裏腹の手の込んだ細やかさにも目を見張る。あまりにも多様な作風と自由奔放な雰囲気の表現から芦雪自身のパーソナリティにも興味が湧いてくる。会期中にぜひもう一度ゆっくり見たい。

2011/03/11(金)(酒井千穂)

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