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竹内栖鳳 展──近代日本画の巨人

2013年11月15日号

会期:2013/09/03~2013/10/14

東京国立近代美術館[東京都]

終了間際の土曜日なので開館時間の10時ちょうどに駆けつけたら、すでに約100メートルの列が。20分待って入館。「東の大観、西の栖鳳」といわれるように大観とはライバル関係といわれているが、人気や知名度ではかなわないものの絵のうまさでは栖鳳のほうが大観よりはるかに上だ。でもこれ見よがしに技巧に走る作品もあって、いささか鼻につくのも事実。ライオン、骸骨、女性、富士山などなんでも描き倒したなかで圧巻というか仰天なのは、ヨーロッパの風景を水墨で描き屏風に仕立てた《羅馬之図》や《和蘭春光・射伊太利秋色》。まるでターナーだが、東西の画法と美意識が混在したさまは、まさに鵺(ヌエ)のようにとらえどころがない。

2013/10/12(土)(村田真)

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