2021年12月01日号
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artscapeレビュー

あいちトリエンナーレ2013 パブリック・プログラム クロージングイベント あいちトリエンナーレ2013に関する「Q&A」

2013年11月15日号

名古屋市美術館 2階 講堂[愛知県]

名古屋市美術館にて、クロージングイベント「あいちトリエンナーレ2013に関するQ&A」を行なう。キュレーター、プロデューサーらがずらりと並び、トリエンナーレでできたこと、できなかったことを語り、質疑を受ける。あいちトリエンナーレ2013の来場者数は微増したが、継続するにあたって気をつけるべきことの質問に対し、あまり数字を気にしすぎないのがいいと答えた。数字が目的化し、これに縛られると、なんのために国際展をやっているのかわからなくなるからだ。アーキテクトの武藤隆が前回との作品数の比較表を制作していた。全体としては微増である。が、長者町は35→16と大幅減に対し、納屋橋の9→14、新規の岡崎の+15で取り返している。もっとも、長者町は前回のトリエンナーレ2010を契機にいろんな店が増え、3年前に比べて、にぎやかさが出たように思う。また長者町からのおもてなしとして木のベンチをあちこちに配したり、アーティストによるカフェ・スペースもつくられた。さらに『あいち建築ガイド』を手に歩けば、いろんな渋ビルも楽しめる。現存せずとされた村野藤吾設計の建物が、実はここにあったことも発見された。作品=図だけではなく、地も楽しむことで、違うかたちでのヴォリュームを感じることができる。そのための手引きは用意した。名古屋市美も作品減だが、これは前回と展示方法を変えること、会場ごとのメリハリをつけることを意図した結果である。青木淳+杉戸洋による試みは、外構も含め、建物全体を作品化すること。他のどの芸術祭でもなされなかった切り口だろう。芸文のさかえ原発と同様、最大級の作品である。作品数ではなく、空間を楽しみたい。

2013/10/25(金)(五十嵐太郎)

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