2021年12月01日号
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artscapeレビュー

藤田嗣治 展

2013年11月15日号

会期:2013/09/01~2014/01/31

山王美術館[大阪府]

なんばに完成したホテルモントレ グラスミア大阪の22階に山王美術館がオープンし、ここでも藤田展をやってるとの情報を得たので見に行く。出品作品はこの美術館のコレクションらしいが、そもそも山王美術館がだれの(どこの)コレクションに基づく美術館なのか、運営主体が不明だ。別にいいけど。出品された藤田作品は26点で、戦前と戦後がおよそ半々。興味を引いたのは戦中の1点《教会のある風景》(1943)で、どういうわけかユトリロ風にパリの風景画を描いているのだ。43年といえば「すでにフランス美術界との連絡は切れた」とか、「右の腕はお国に捧げた気持で居る」とかいいながら嬉々として《アッツ島玉砕》などを描いていたころ。その一方で密かにパリの教会風景を描いていたのか。いったいどう解釈すればいいのか迷う1点である。

2013/10/26(土)(村田真)

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