2019年05月15日号
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artscapeレビュー

Do it yourself, Brain Massage──可塑的な身体と術

2013年11月15日号

会期:2013/10/23~2013/10/30

東京藝術大学絵画棟アートスペース1・2[東京都]

台湾・日本芸術文化交流事業だそうで、日台それぞれ5人ずつが出品する彫刻展。遺跡で発掘された携帯電話やゲーム機と、発掘現場の写真やビデオを出品したのは維政。こういう「未来の遺跡」ネタは珍しくないけれど、壁の上を見上げると古典的なレリーフのレプリカが常設展示されていて、下の作品と呼応しているのは珍しい。偶然かもしれないが、これはポイントが高い。その隣には、虹色に輝くバルーンが部屋いっぱいに置かれ、なかに入れるようになっている。これは王徳瑜の作品で、なかに入ると球状ではなくドーナツ型であることがわかる。その隣の部屋は朱駿騰の作品で、コンセントから数百個のプラグが数珠つなぎになって炊飯器につながり、実際にメシが炊けてるというインスタレーション。いい香りがする。しかしどうも台湾の作品はどこかでだれかがやってたような既視感がある。その点、日本はこれまで見たことないようなヘンな作品が多い。その代表が宮原嵩広の《リキッド・ストーン》だ。これは正方形の大理石板の中央に穴が空き、そこから白いシリコン液が湧き出たり引っ込んだりする作品。前にも藝大で見たことはあるが、以前よりヴァージョンアップしたのか、穴からぷくぷく泡が出たり、ポコッと穴が開いたりする動作がいっそう卑猥で下劣に感じられた。これはエグい。

2013/10/25(金)(村田真)

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