artscapeレビュー

メンヘラ展 Dream

2016年02月15日号

会期:2016/01/20~2016/02/03

TAVギャラリー[東京都]

初めて訪れる阿佐ヶ谷のギャラリー。1階の店舗を利用したものだが、ガラス窓もそのままで、あまりギャラリーっぽく改装してないため作品展示は難しそう。逆に開放的なので入りやすいという利点もある。今回は2014年から継続的に開いてきた「メンヘラ展」の6回目。メンヘラってメンタルヘルスの略語に「er」をつけた造語だそうで、精神的に病んでる人のことらしい。知らなかった。中心になってるのは自身もメンヘラで東京藝大生の、あおいうに。彼女によれば「メンヘラに『夢を与える』、メンヘラが『夢を与える』という意味付けで、『メンヘラ展Dream』と名付けました」。出品はあおいのほか、あさか、あろ沢、廃寺ゆう子ら、名前からしてフツーじゃない。いずれも双極性障害や抑鬱、強迫性障害などを抱えているという。作品はいわゆるアウトサイダー・アート的な逸脱が見受けられるが、一方で作品としてしっかり見せようとしている人が多く、アートとしての意識は高い。

2016/01/25(月)(村田真)

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