2021年08月01日号
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artscapeレビュー

ニューアート展2009 写真の現在・過去・未来──昭和から今日まで

2009年11月15日号

会期:2009/10/09~2009/10/28

横浜市民ギャラリー[神奈川県]

横浜開港150周年記念事業の一環として開催された写真展。他に横浜美術館で「近代日本の残像──幕末明治から大正へ」展(9月19日~11月23日)、横浜市民ギャラリーあざみ野で「Photo Communication」展(10月23日~11月8日)も開催された。横浜は1862年に下岡蓮杖が写真館を開業した「写真発祥の地」でもあり、このような連動企画はなかなか面白い試みだと思う。
関内駅前の横浜市民ギャラリーでの「写真の現在・過去・未来」展は、横浜市民ギャラリーと横浜美術館のコレクションからピックアップした「昭和の写真」、山手地区を撮影するという市民参加のプロジェクト「未来に残したいヨコハマの風景」、池田晶紀、進藤万里子、原美樹子の三人展「現代の写真表現」の三部構成である。やや総花的な企画で、焦点がぼやけているのは否定できないが、写真表現の多様な広がりをできるだけ噛み砕いて伝えたいという主催者側の意欲は伝わってきた。原美樹子の浮遊感のあるスナップ、「未来に残したいヨコハマの風景」のプロジェクトにアドバイザーとして参加した常磐とよ子の力強い作品などは、なかなか見応えがあったが、全体的に見ると、やや入り込みにくい印象を観客に与えたかもしれない。丁寧なキャプションやわかりやすい順路の設定など、もう一工夫必要だったのではないだろうか。

2009/10/12(月)(飯沢耕太郎)

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