artscapeレビュー
東京ミッドタウン・アワード2009
2009年11月15日号
会期:2009/10/23~2009/11/03
デザインとアートの2部門のコンペで、受賞作品を通路のショーウィンドーのなかに展示している。デザインのほうは「日本の新しい手みやげ」をテーマに、1,322点の応募作品中9点が選ばれた。たとえば、ビールを注げば泡が冠雪に見える裾広がりの《富士山グラス》、気軽に料理を盛りつけられる組み立て式の紙皿《笹船DISH》、羊羹がちょんまげのかたちをしている《チョンマゲ羊羹》など、ウィットに富んだアイデアが多い。ただ昔の「王様のアイデア」を思い出してしまうが。355点の応募作品から4点が選ばれたアートは、彫刻、映像、LEDの光と表現も多彩だったが、いまひとつ決め手に欠けるような印象。村田真賞は、自家製の陶器をはじめ書画骨董をめいっぱい並べた福本歩かな。
2009/10/27(火)(村田真)