2021年09月15日号
次回10月1日更新予定

artscapeレビュー

古代ローマ帝国の遺産

2009年12月15日号

会期:2009/09/19~2009/12/13

国立西洋美術館[東京都]

これまで西洋美術館で古代美術をやったことあったっけ。コレクションはルネサンス以降だし、と思って調べてみたら、そうそう1964年の「ミロのヴィーナス特別公開」を忘れていた。以来10年に1度の割合で開いてる。今回は館長の青柳正規が古代ローマの研究者だから納得の企画。出品はおもにポンペイとその周辺で発掘された絵画、彫刻、日用品などだが、なんといっても注目したいのはフレスコ画の美しさだ。巧みな筆づかいでサラサラッと描いている。でもこれらのフレスコ画で古代ローマの「絵画力」を推し量ってはいけない。だってこれらの壁画はいまでいえば壁紙みたいなもの。アペレスのようなもっと巧みな画家はタブローを描いたのかもしれないけど、ひとつも残っていないからね。

2009/11/17(火)(村田真)

2009年12月15日号の
artscapeレビュー

文字の大きさ