2024年03月01日号
次回3月18日更新予定

artscapeレビュー

応挙館で美術体験

2009年12月15日号

会期:2009/11/17~2009/11/26

東京国立博物館庭園内応挙館[東京都]

東博は奥が深い。平成館の裏手に応挙館があるなんて知らなかった。もともと寺の書院として建てられたものだそうだが、円山応挙の襖絵があることから応挙館と呼ばれるようになった。現在は茶室として使われ、襖絵もレプリカに替えられている。今回はその一之間で応挙作品を体験し、二之間で鯨津朝子の制作したドローイング・インスタレーションに触れ、江戸時代と現代をワープしちゃおうとの試み。さすがの鯨津も応挙の絵に上描きはしなかったものの、畳や白壁には直接ドローイングしている。ま口実はどうあれ、重要なのは鯨津が応挙館にラクガキしちゃったこと、東博がそれをやらせちゃったことですね。これは快挙、円山快挙。

2009/11/17(火)(村田真)

2009年12月15日号の
artscapeレビュー

文字の大きさ