artscapeレビュー

わくわくJOBAN-KASHIWAプロジェクト

2009年12月15日号

会期:2009/11/01~2009/11/29

TSCA、旧シネマサンシャイン[千葉県]

11月4日に急逝した渡辺好明さんのお別れ会が東京藝大取手校地であり、常磐線で帰りに柏に寄る。これは「アートラインかしわ2009」のメインプログラムで、アンテナ、岩井優、遠藤一郎、下西進、のびアニキ、水川千春ら約50組のアーティストが、映画館跡と倉庫を改装したギャラリーの2カ所を中心に作品を繰り広げている。映画館のガラス窓に外の風景をトレースした海野貴彦、壁に小さな山の彫刻を置き、数メートル向こうから望遠鏡でのぞく山下耕平らの作品に注目。せっかく柏まで来たんだからどこでも見られる作品ではなく、その場所ならではの空間特性を生かした作品に高得点をあげたい。取手アートプロジェクトをはじめ守谷、北千住などのアートプロジェクトにも関わり、秘かに「常磐オヤジ」と自嘲していた渡辺さん、見てますか。

2009/11/22(日)(村田真)

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