2020年02月01日号
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artscapeレビュー

高見晴惠「月の下で」

2013年08月15日号

会期:2013/07/09~2013/07/21

ギャラリーすずき[京都府]

銀紙で折った小さな箱状の立体が石畳の道のように並べられたインスタレーション。《月の下で》という展覧会と同タイトルのこの作品は、自然光のもとで見るというもの。素材は、一見軽やかな印象もあるのに、鉛かなにか金属のようにも見えて、私は尋ねてみるまで紙だということがわからなかった。じっくりと眺めていると、ギャラリーに射し込む自然光の具合によって、それらの箱の表面に反射する光の色の表情もさまざまに変化していくのが確認できる。作家は京都出身で、スウェーデン在住という高見晴惠。寒く、暗くどんよりとした天気も多い現地の暮らしのなかで、月明かりや昼間の日射しなど、わずかな光がもたらす喜びやその尊さをあらためて感じるようになったのだという。私が訪れたのは雨上がりの夕方だった。ギャラリーの奥の窓からうっすらと射し込むやわらかな光が美しく見入ってしまった。


展示風景

2013/07/14(日)(酒井千穂)

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