2017年06月15日号
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artscapeレビュー

梅田哲也展──小さなものが大きくみえる

2012年01月15日号

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会期:2011/11/12~2011/12/04

新・福寿荘[大阪府]

神戸アートビレッジセンターを出て、もうひとつの梅田哲也展の会場、大阪市西成区にある築60年の木造アパート、新・福寿荘へ。私は初めて訪れたのだが、想像以上に廃墟のイメージと雰囲気のあるその佇まいにちょっと吃驚した。一階と二階、屋根裏まで、この建物を丸ごと使ったインスタレーションには、吹き抜けの二階から一階の床まで続く大掛かりなものもあったが、紐で吊るされた電灯や小さな物が動きだす装置なども各部屋や廊下のあちこちに仕掛けられていた。水滴が落ちたり、紐を引っ張る音など、どこにいてもいろんな音や鑑賞者の楽しげな声が聞こえてくる会場は、神戸とは異なる雰囲気がありそれも面白かったのだが、ここでは歴史を感じるボロボロの建物のインパクトがなにしろ強烈で、考えてみると作品への驚きや感動よりもそちらの印象のほうが記憶に残った感もある。

2011/12/04(日)(酒井千穂)

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