artscapeレビュー
東日本大震災復興支援「つくることが生きること」東京展
2013年04月15日号
会期:2013/03/09~2013/03/31
アーツ千代田 3331 メインギャラリーA, C, D[東京都]
アーツ千代田3331にて、昨年に引き続き、開催された東日本大震災復興支援「つくることが生きること」東京展を見る。最初の導入部では、リアスアーク美術館による明治三陸沖津波の報道画が出品されていた。そのほかには、宮本隆司、畠山直哉らの写真、阪神・淡路大震災のタイムラインマッピング、漂流物でかわいいオブジェをつくるワタノハスマイルなど、東日本大震災に限定せず、さまざまな展示が集まっている。その後、トークイベント「観光資源のネットワークが描く復興のかたち」のモデレータを務める。アーキエイドからは門脇耕三さん、石巻2.0からは西田司さんが、牡鹿半島における小さな拠点をネットワーク的につなぐ新しい観光の可能性を報告し、大西麻貴さんは気仙沼などの風景をつくるプロジェクトについて紹介した。おそらく、最終的に手垢のついた「観光」という言葉に代わる新しい概念をつむいでいくことが重要ではないかと思われた。
2013/03/30(土)(五十嵐太郎)