artscapeレビュー

2013年08月15日号のレビュー/プレビュー

プレビュー:水田寛「レトロポリス」

会期:2013/09/21~2013/09/29

京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA[京都府]

おもに日常の光景やイメージを題材にした絵画を発表している水田寛の個展が来月開催される。作品タイトルもイマジネーションを掻き立てるものが多いが、リズミカルなタッチと色彩、モチーフや視点が交錯するようなトリッキーな印象の画面も魅力的だ。開催初日の9月22日(日)には、作家による作品解説も行なわれる。期間が短いが足を運びたい展覧会。

2013/08/15(月)(酒井千穂)

プレビュー:高橋匡太《ひかり場》ワークショップ、秋の屋外ライティングプロジェクト(仮)

会期:2013/10/12~2013/10/14, 2013/10/12~2013/10/27

豊田市美術館[愛知県]

現在開催中の「高橋匡太──ぼくとひかりと夏休み」に続き、同館では秋にも高橋によるライティング・プロジェクトおよび来場者が自由に参加できる《ひかり場》というワークショップが開催される。豊田市美術館では初めてという夜間開催の企画。特徴的な同館の屋外空間が高橋の光の表現によってどのように彩られるのか楽しみだ。また、開催中のあいちトリエンナーレ2013にも参加する高橋。9月21日、22日に二日間限定のプロジェクトを実施予定だ。二つの壮大なプロジェクト、できれば両方見たい。

2013/08/15(月)(酒井千穂)

プレビュー:あいちトリエンナーレ2013「揺れる大地──われわれはどこに立っているのか:場所、記憶、そして復活」

会期:2013/08/10~2013/10/27

愛知芸術文化センター、名古屋市美術館ほか、名古屋市と岡崎市の各会場[愛知県]

アートが街に飛び出す「都市の祝祭」として開催された2010年の第1回に続き、2回目の開催となるあいちトリエンナーレがはじまった。テーマは「揺れる大地──われわれはどこに立っているのか:場所、記憶、そして復活」。「東日本大震災後のアートを意識しつつ、世界各地で起きている社会の変動と共振しながら、国内外の先端的な現代美術、ダンスや演劇などのパフォーミングアーツ、オペラを紹介する」という今回。名古屋市内の美術館と街中だけでなく、岡崎市内の街中にも会場が設定され、規模が拡大した。見てまわるのにも移動にもさらに時間がかかりそうだが、映像プログラムやパフォーミングアーツなど、美術展だけでなく多くの舞台公演が開催されるのもあいちトリエンナーレの特徴。鑑賞したいパフォーマンス公演などのスケジュールもチェックしておくのが良さそう。

2013/08/15(月)(酒井千穂)

artscapeレビュー /relation/e_00022709.json、/relation/e_00022706.json、/relation/e_00022494.json s 10090165

プレビュー:六甲ミーツアート芸術散歩2013

会期:2013/09/14~2013/11/24

六甲ガーデンテラス、六甲山カンツリーハウス、六甲高山植物園ほか[兵庫県]

六甲山上を舞台に展示される数々のアート作品を、ピクニック気分で楽しめる現代アートの展覧会「六甲ミーツアート芸術散歩」が今年も開催される。今展は、招待アーティストによる出展だけでなく、公募部門も設けられていて、会期中には、その全出展アーティストを対象に、来場者による「六甲ミーツ・アート大賞」の投票も行なわれるから面白い。今回は招待と公募部門を合わせ35組のアーティストが作品を発表する予定。六甲山からの景観、レトロなケーブルカーで行く山上までの道のりも含め、ぜひゆっくりと堪能したいアートイベント。

2013/08/15(月)(酒井千穂)

カタログ&ブックス│2013年8月

展覧会カタログ、アートにまつわる近刊書籍をアートスケープ編集部が紹介します。

質問する その1(2009-2013)

著者:田中功起
共同執筆:土屋誠一、成相肇、保坂健二朗、冨井大裕、沢山遼、林卓行、片岡真実、西川美穂子
発行日:2013年7月10日
発行元:アートイット
サイズ:四六判変、360頁
定価:1,995円(税込)

第55回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展 日本館(特別表彰 受賞)代表アーティスト田中功起が、気鋭のキュレーター、作家、批評家ら8名と交わした「つくること」「みること」「作品」をめぐる往復書簡 [アートイットサイトより]




楽園 / Heaven

著者:Zevs 発行日:2013年8月6日
発行所:The Container
サイズ:215×215mm、76頁

2013年4月29日〜7月14日まで、The Containerにて開催された展覧会「楽園 / Heaven」展のカタログ。The Containerでの展示では、グラフィティ・アーティストZevs自身がデザインしニューヨークの街頭に貼り出した《Adam & Eve》(2013)という題の二枚組ポスターが展示された。


クリエイティブリユース──廃材と循環するモノ・コト・ヒト

編著:大月ヒロ子 中台澄之 田中浩也 山崎亮 伏見唯
発行日:2013年8月30日 発行所:millegraph サイズ:178×116mm、288頁
定価:2,100円(税込)

廃材・廃棄物に新しい価値を発見すること。既に身の回りにあるモノに工夫を加えて活用すること。自らの手でモノをつくる喜びや楽しさ。クリエイティブリユースは、見捨てられているモノを観察し、想像力と創造力によって再び循環させることです。本書はクリエイティブリユースとは何かを伝え、世界中にあるさまざまな活動や事例を紹介します。
[広報資料より]


Kenzo Tange Architecture for the World

編集:Seng Kuan、Yukio Lippit
発行日:2012年10月
発行所:Lars Muller Publishers
サイズ:207×250mm、192頁、ハードカバー
価格:50ユーロ/60USドル 言語:英語

20世紀の建築界において、その才能・影響力の点において比類なき存在である丹下健三。広島平和記念資料館、東京計画1960、代々木体育館等、豊富な図面と写真で語られる。

2013/08/19(月)(artscape編集部)

2013年08月15日号の
artscapeレビュー