artscapeレビュー

DJもしもし展

2015年02月15日号

会期:2015/01/26~2015/02/01

momurag[京都府]

小麦粉を使った生地が焼かれて、さまざまな形に成って、飛び散っている、蟻にも食われている、いくつかはターンテーブルの上で回っている。薄暗い中、脚立はそのままだったり、コードは出しっ放しだったり散らかっていて、足の踏み場もない空間。ベージュ系の色合いの小麦粉の彫刻物は、ひょっとしたら、私たちの世界を形成している最小単位なのではないだろうか。汚いものにも崇高なものにも見えてくるような、そんな気も起こさせてくれる無言さで、終始ぐるぐるまわっていた。
この状態に至る制作者の思考を追体験できないかと、狭い部屋をうろうろしてみるが、あまりまとまらない。2階に展示されると張り紙にあった動画は見ることが出来ず。

2015/01/28(水)(松永大地)

2015年02月15日号の
artscapeレビュー