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artscapeレビュー

クインテットII──五つ星の作家たち

2015年02月15日号

会期:2015/01/10~2015/02/15

東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館[東京都]

富岡直子、平体文枝、岩尾恵都子、水村綾子、山本晶の中堅画家5人の展覧会。全員女性で、全員60年代後半に生まれ、全員80年代から90年代にかけて美大で学び、全員ホルベイン・スカラシップを得て、全員「VOCA展」に出品したことがある。つまり同じ時代を生き、同じ空気を吸ってきた画家たちなのだ。そのうえ今回は「風景」を共通テーマとしているのだから、作品が似るのは当然かもしれない。いや実際には似ているとはいえない。虹色の滑らかな画面をつくり出す富岡と、荒々しいストロークを見せる平体と、山に閉じた目をつける岩尾と、顕微鏡写真のような水村と、ハードエッジとペインタリーなタッチが共存する山本とでは、ぜんぜん違うといっていい。んが、印象としてはなんとなく似ている、というより共通する気分が感じられるのだ。それはたとえば、5人とも「なにを描きたいのか」「どのように描きたいのか」がはっきりしていて、描くことの喜びも伝わってくること、逆に「なぜ描くのか」「なぜ絵画なのか」「絵画とはなにか」といった根源的な問いに対する答えは期待できない、いや期待してはいけないような空気が漂ってること、に求められるかもしれない。よくいえば教条主義的でないこと、悪くいえば……別に悪くいう必要はないか。

2015/01/09(金)(村田真)

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