artscapeレビュー
TWSエマージング2014
2015年02月15日号
会期:2015/01/10~2015/02/01
トーキョーワンダーサイト渋谷[東京都]
3人の展示だが、炭田紗季の作品が目を引く。窓から富士山の見える旅館の壁にウォーホルの絵が飾ってあったり、檜風呂の向こうに教会の尖塔と富士山に似た火山が見えたり、山車にリオのカーニバルの半裸娘が乗っていたり、山車からサンタさんがプレゼントを配ったり……。とにかく日本の伝統的なるものと欧米的なるものを強引に共存させた絵。これは日本の現代美術のひとつの典型をカリカチュアライズしたものともいえる。「私は日本人である自分が嫌いで、好きだ」という作者のコメントを借りれば、私はこういう作品が嫌いで、好きだ。
2015/01/31(土)(村田真)
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